山下研究室 NEWS/YAMASHITA LAB NEWS

京都大学 iPS細胞研究所 増殖分化機構研究部門 幹細胞分化制御学 /Laboratory of Stem Cell Differentiation,Center for iPS Cell Research and Application (CiRA),Kyoto Japan

松尾さんの論文がアクセプトされました

山下研究室の大学院生だった松尾さんの論文がアクセプトされました。
おめでとうございます!
内容は以下のとおりです。

Efficient long-term survival of cell grafts after myocardial infarction with thick viable cardiac tissue entirely from pluripotent stem cells.
Matsuo T, Masumoto H, Tajima S, Ikuno T, Katayama S, Minakata K, Ikeda T, Yamamizu K, Tabata Y, Sakata R, Yamashita JK.
Sci Rep. 2015 Nov 20;5:16842. doi: 10.1038/srep16842.
PMID: 26585309 Free PMC Article

これまで我々はマウスの胚性幹細胞(ES細胞)から心筋や血管の細胞を含む直径約1cmの「心臓組織シート」を作製してきました。従来はこのシートを4枚以上重ねると細胞が死滅していましたが、今回ゼラチンの微粒子を間に挟む工夫を行い、酸素や水の通過を容易にし、最大15層に重ねた厚さ1ミリの積層化シートの作製に成功しました。
心臓は伸び縮みするため、これまでの細胞移植治療では、細胞が生きた状態で心臓に定着する生着効率の悪さが課題でした。この手法で多層化シート即ち大量の細胞が移植可能となり、生着効率の改善につながりました。
 更にこの積層化シートを心筋梗塞ラットモデルに移植したところ、心機能の改善が得られました。
今後、臨床面では心臓移植以外に治療手段のないような重症心不全患者さんを治療できるようになる可能性があります。また研究面ではこの積層化シートは心臓以外の他の臓器にも幅広く応用できるため、今後の再生医療全体に大きく貢献し得ると考えられます。
(松尾さん)

テーマ:iPS細胞研究と再生医科学の研究生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2015/11/16(月) 20:10:55|
  2. 論文掲載
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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Author:山下 潤 研究室 JUN YAMASHITA
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山下研究室では、ES細胞(胚性幹細胞:embryonic stem cells)及びiPS細胞(人工多能性幹細胞:Induced pluripotent stem cells)を用いて、心血管系の細胞分化・再生に関する研究を行っています。
 
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